3Dプリンターでアイデアを形に

オリックス・レンテックの「Tokyo 3D Lab.」なら、航空宇宙業界など多様な業界で活用されているBLT社製金属3Dプリンターを見て・触れて・体験できる!

オリックス・レンテックの「Tokyo 3D Lab.」なら、航空宇宙業界など多様な業界で活用されているBLT社製金属3Dプリンターを見て・触れて・体験できる!

オリックス・レンテックは、2023年に日本で唯一(※1)BLT社(Xi’an Bright Laser Technologies Co., Ltd.)の金属3Dプリンターおよび周辺機器の国内販売権を取得しました。BLT社は、中国陝西省西安市に本社を置く企業で、主に金属3Dプリンターの製造・販売、造形受託サービス、金属粉末の製造・販売、コンサルティングサービスなど幅広く事業を展開する、トータルソリューションプロバイダーです。航空機や自動車部品などの複雑で大型な造形を得意としており、BLT社の技術力は、業界内でも高く評価されています。東京・町田市にある「Tokyo 3D Lab.」には、実際にBLT社の金属3Dプリンターが設置されており、実機や造形物が見学できます。この記事は、BLT社製金属3Dプリンターのサービスを紹介する全2回の連載の2回目。前回に続き、オリックス・レンテック株式会社 事業戦略本部 事業開発部 3Dプリンター事業推進チームの渡邊正和さんと彭云(ホウ・ウン)さんに、BLT社製金属3Dプリンターの魅力を伺いました。
(※1)2024年8月現在

BLT社製金属3DプリンターでおすすめのS320を利用できる

マネジャーの彭云さん

オリックス・レンテック 事業戦略本部 事業開発部 マネジャーの彭云さん

「オリックス・レンテックでは、BLT社の金属3Dプリンターを活用して、出力サービスや装置の導入を支援しています。BLT社の金属3Dプリンターには、『Sシリーズ』と『Aシリーズ』があるのですが、日本向けとしては、大きな寸法にも対応できて造形精度も高い、フラッグシップである『Sシリーズ』をお勧めしています。『Sシリーズ』の特長としては、封止度の高い空間で作業が行われるため、危険な金属粉末と人が接触しないことが挙げられます。また、造形品質に深く関わるコンポーネンツ類も、高品質かつ信頼性の高い日本製や欧米製のものが使用されています」(彭)

さらにオリックス・レンテックは実機検証サービスも提供しており、例えばTokyo 3D Lab.では、『Sシリーズ』のうち小型~中型造形に対応できるS320の実機とその周辺設備の作業体験や作業環境などの確認ができます。

3Dプリンティングにあると便利な周辺機器の見学や導入のご相談も可能

Tokyo 3D Lab.にあるBLT社の金属3Dプリンター「S320」

Tokyo 3D Lab.にあるBLT社の金属3Dプリンター「S320」

S320には、以下の特長があります。

  • 高精度:欧米主力メーカーの金属3Dプリンターと遜色ない精度
  • 自動化:粉末の自動供給・回収機能*要オプション装置
  • 安全性:封止度の高い造形室での作業が可能
  • 造形サイズ:250×250×400mm

サポート材や中空構造の造形物に残っている材料粉末は、粉末の自動除去装置(オプション)によって取り除かれ、人手による作業を極力減らすことで安全かつ効率的に作業ができます。また、材料粉末の回収、ふるい、供給のそれぞれの装置がユニット形式で構成されていることも特長で、これにより効率的な運用が可能となっています。

「Tokyo 3D Lab.では予約制で装置見学を受け付けております。S320の実機に加え周辺設備もご用意しておりますので、装置導入に際して必要な設置スペースの情報などもご確認いただけます。また、専門エンジニアがその操作やメンテナンス手順をご説明させていただきますので、実際に造形物を製作する過程を体験し、金属3Dプリンターの可能性を実感できるはずです。金属3Dプリンターの導入にあたっては、役所へのさまざまな申請が必要となるのですが、我々が実際にどのような申請を行っているのかをご案内することができるので、導入にあたっての参考にもなるのではないかと思います」(彭)

金属3Dプリンターの周辺機器も見学できる

金属3Dプリンターの周辺機器も見学できる

S320に限らず、BLT社の金属3Dプリンターの仕様は以下の通りです。

  • 造形方式:パウダーベッド(PBF)方式
  • 材料:チタン合金、インコネル、ステンレススチール、アルミニウム合金など、約80種類のご提案が可能

「BLT社のSシリーズは、研究開発向けの105㎜程度のコンパクトな造形エリアを有する機種から、超大型部品の造形にも対応できる最大1,500㎜の造形エリアを有する機種まで幅広いラインアップをもっています。また、BLT社の金属3Dプリンターでは造形可能な材料が約80種類あり、装置導入にあたっては、目的や用途に応じて適切な機種・材料を選択いただけます。幅広い装置ラインアップや豊富な材料種類は、BLT社が提供する造形出力サービスにも適用されるため、日本国内で対応が難しかった材料での造形、大型造形、量産のニーズのご相談をいただくケースが増えており、金属3Dプリンターを活用したモノづくりを検討される際は是非BLT社と当社の提供する各種サービスを、選択肢の一つとして加えていただければと考えております。」(渡邊)

さまざまな業界で活用されているBLT社の金属3Dプリンター

BLT社製3Dプリンターではさまざまな部品を製造できる

BLT社製3Dプリンターではさまざまな部品を製造できる

BLT社製金属3Dプリンターによる造形物は、さまざまな産業で活用されており、信頼性が高く評価されています。以下は、BLT社だからこそ実現できた造形物の例です。

航空宇宙業界
BLT社は、複雑な形状のエンジンブレードを高精度に造形する技術を提供しています。この技術により、従来の製造方法では達成が難しかった軽量化と高強度の両立を実現しています。これにより、燃費効率の向上や性能の適正化が図られています。連載1回目の記事の通り、AIRBUS社などの大手航空機メーカーの認証を取得しており、信頼性の高さが評価されています。

自動車業界
BLT社の技術は、タイヤ開発にも影響を与えています。設計変更が容易であり、これにより研究開発のプロセスが大幅に効率化されました。迅速なプロトタイピングと製品改良が可能となり、市場投入までの時間を短縮することができます。

医療業界
医療機器やインプラントの製造においても、BLT社の金属3Dプリンターの実績があります。患者ごとにカスタマイズされた医療部品を短期間で製造できるようになったため、医療現場での速やかな対応が可能となっています。
※日本国内の医療部品への適用については要相談となります

右:オリックス・レンテック 事業戦略本部 事業開発部 3Dプリンター事業推進チーム主任の渡邊正和さん

右:オリックス・レンテック 事業戦略本部 事業開発部 3Dプリンター事業推進チーム主任の渡邊正和さん

「他にも、BLT社の金属3Dプリンターは、最大1500×1500×1200mmという広い造形エリアを活かし、これまで実現が難しかった大型金属部品の一体造形を可能にしました。人工衛星のパネルや、自動車の中に入っているフレームやカスタムパーツなどがそれに当たりますが、こうした部品は従来製法では複数のパーツを制作したあと、溶接、研磨などを経て一体化されていましたが、一体造形をすることで溶接や研磨などの手順を省くことが可能になります。その結果、納期やコスト面でも大きなメリットを得られると思います。また、小さな部品を大量にまとめて出力し、1個当たりの単価を下げることも可能です。」(渡邊)

「オリックス・レンテックとBLT社のタッグによって、一貫して日本市場にBLT社のほとんどのサービスをご提供できるのは、大きな特長といえると思います。金属3Dプリンター本体の販売はもちろん、出力サービス、機械加工や表面処理を含めた後処理。そして、寸法や引っ張り強度、カラーチェックやCTの検査なども全て一貫して対応可能です。最終的に量産を検討されているお客さまの場合、BLT社に量産のノウハウがありますので、ご要望に応じて対応できることも大きなメリットになるはずです」(彭)

お手元の3DCADデータでまずは試算・造形シミュレーションを

BLT社の金属3Dプリンター技術とオリックス・レンテックのトータルサポートの組み合わせは、日本の製造業に新たな選択肢と可能性をもたらすことでしょう。

Tokyo 3D Lab.の見学体験を通じて、金属3Dプリントの未来を感じてみませんか? 
また、オリックス・レンテックの提供する3Dプリントシミュレーションサービス「3D-FABs」なら、お手持ちの3DデータですぐにBLT社の金属3Dプリンターによる出力サービスの試算や造形シミュレーションが可能です(対応機種はBLT-S320,S400の2機種)。

装置導入検討と併せて、ぜひ一度ご利用ください。

欲しいのは、部品よりノウハウだ。3Dプリントのシミュレーション・価格試算をデジタル化。3D-FABsへ